Zlatar Bistrica (ビストリッツア)→ Zagreb (ザグレブ), Eurokaz Festival '96→ Pula (プーラ), Pulsky Festival '96

Director's Message

   Everyone that you see in our productions has been excluded from, and cast out of society. They are people who have been erased from history by the Establishment, and who will be effaced from civilisation. In effect, they are 'women,' 'children,' 'animals' and the war-renouncing Constitution of Japan.
   The world of our theatre is a lightless world under representation. "The crisis of representation" is going on quietly, deep within the countries committing or committed to democracy. And under that, the lightless world spreads out without limits. To be exact, it is a barren region; the ruins of the world of "the body" itself, which is exposed to all manner of violence.
   I put these concepts on stage. When I work on a production, the first thing I do is to rescue these concepts from the tedious discourse of alienation. I have to find a directing method that cynicism cannot assimilate. I work on a production using a method which I call "sur-documentalism". Basically, this means more than crafting the skill to construct or edit the facts. It aims to present a vision and passion about creation that fires each performer to have the will to live.

Shimizu Shinjin−−From "Croatia Tour 1996" Director's Message

我々の劇の登場人物は、皆、体制から排除された者たちである。
歴史から抹消され、文明に抹殺されようとしている者たちである。
この者たちーそれは現実には「女性」、「子供」、「動物」そして日本国の平和憲法である。

我々の劇世界は、表象の下に広がる光りなき世界である。
民主主義諸国の内部で深く静かに進行している「表象の危機」。まさにその足下から果てしなく広がっている光りなき世界。端的にそこは不毛の領域である。ありとあらゆる暴力に晒された-「身体」それ自体-の廃墟である。

私はこれらの事柄を舞台化する。舞台化するにあたっては、なによりもまずこれらの事柄をありふれた疎外論から救い出さねばならない。 シニシズムに回収されない演出方法が発明されねばならない。私は、私が〈シュル・ドキュメンタリズム〉と名付けた手法を用いて舞台化を行う。一言でいえばそれはたんに事実を構成/編集する技術であることを超えて、役者一人一人に「生への勇気」を指し示す創作理念たらんとするものである。

我々ー劇団解体社は、その作品に内在する倫理性ゆえか、いまだスノビズムの支配する日本の演劇状況の中では外部的でありまた周縁的である。にもかかわらずわれわれを伝統ある当フェスティバルに招聘してくださった関係者諸氏の尽力に、この場をかりて謝意を記したい。特にフェスティバルのアーティスティックディレクター、ゴルダナ・フヌック氏とマケドニアの演出家ブランコ・ブロセビッチ氏に—
われわれはまた、このユーロカズ・フェスティバルでの公演のほかに、ビストリッツァとプーラ市で開催されるフェスティバルに参加し公演をおこなう。ビストリッツァの世話人イヴァン・ポーラン氏とイーゴ君に、プーラのフェスティバルディレクター、ブランコ氏に、重ねて感謝の意を記す。

我々のクロアチアでの公演は三カ所ともそれぞれ違う演目を上演することになった。それぞれの場所で、それぞれの上演を通して、我々の劇に立ち会ってくれた観客の皆さんとの新たな出会いのなかで生きいきとした対話が生まれることを願っている。

清水信臣

1996年6月
パンフレットより

構成・演出
清水信臣
出演
熊本賢治郎
日野昼子
中嶋みゆき
丸岡ひろみ
小杉佳子
飯田幸司
森山雅子
野元良子
高田美穂
山形美津子
Staff
舞台・技術監督/ 秦 岳志
音響・映像/ 新井知之
操作・道具/小林太加志
     中島智久
     萩原道英
     篠原宏光
舞台写真/宮内 勝
通訳/ 安藤ゆか
    大貫隆史
制作助手/市川愛子
制作/丸岡ひろみ
助成
文化庁
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東京都歴史文化財団