ラディカルな身体演劇
飲み込み難し:劇団解体社(日本)ラオコオン・フェスティバル
Dagemar Fischer
低速度の演劇の発見は、日本に由来するものとしばしば指摘される。600年の歴史を誇る能も舞踏も、静止の状態とほとんど区別がつかない身体運動からその強度を引き出している。日本の劇団解体社は舞踏の要素を使いながら、同時にピナ・バウシェのダンス・シアターやマース・カニングハムのアイデアの影響をも取り込んでいる。解体社の作品『バイバイ/未開へ』はカンプナーゲルでヨーロピアン・プレミアを飾った。
白いレオタードと浴用キャップを着けた女が舞台でよろめく。女の体は動きそのものによって操られているようだ。古代時代に生きた人間のようにも見える男たちが火守の周りで蠢き、燃え立つ炭を奪おうとする。痩せた上半身裸の少女が、精神的かつ肉体的衰弱の限界で震え揺れる。
一連の場面におけるすべての人々は壊れやすく、あるいはすでに壊れていて、その身体は機能不全に陥っており、誤ってプログラムされた人工生物のように見える。のろのろとした低速度の動きは、背後の壁に高速度で投影されたフィルムをより一層暴力的に見せる。戦争や落下してくる原水爆弾の映像が、観客席という擬似的に用意された肥沃な土地の上に降りかかってくる。ラディカルなフィジカル・シアターの演出家である清水信臣は、日本において激烈な抗議にあっている。役者たちが見せる自己攻撃的な行為は、直接的にして捉え難い暴力同様に確かに飲み込み難いが、それらは社会批評として目論まれており、唯一の可能性のある方法のようにも思える。感動した観客から大きな喝采が起こった。
Hamburger Morgenpost紙 (3/Sept. 2001)